子どもの自己肯定感を高める言葉がけ|NGワードと効果的なフレーズ集

未分類
  1. 自己肯定感とは?子どもの人生を左右する重要な力
  2. 自己肯定感を下げるNGワード15選
    1. 1.「何度言ったら分かるの?」
    2. 2.「そんなこともできないの?」
    3. 3.「○○ちゃんはできるのに」「お兄ちゃんはできたのに」
    4. 4.「ダメな子ね」「悪い子ね」
    5. 5.「もういい!」「勝手にしなさい!」
    6. 6.「泣かないの!」「泣くんじゃない!」
    7. 7.「早くしなさい!」
    8. 8.「どうしてできないの?」
    9. 9.「恥ずかしいからやめて」「みんなが見てるよ」
    10. 10.「お金がかかるからダメ」
    11. 11.「うるさい!黙って!」
    12. 12.「これだからあなたは」
    13. 13.「普通は」「みんなは」
    14. 14.「どうせできないでしょ」
    15. 15.「もう知らない!」「勝手にして!」
  3. 自己肯定感を高める効果的な言葉がけ20選
    1. 1.「ありがとう」
    2. 2.「大好きだよ」「愛してるよ」
    3. 3.「よく頑張ったね」
    4. 4.「失敗してもいいんだよ」
    5. 5.「どう思う?」「あなたの意見を聞かせて」
    6. 6.「あなたならできるよ」
    7. 7.「ママ/パパも嬉しいよ」
    8. 8.「すごいね!」「上手だね!」
    9. 9.「一緒にやってみよう」
    10. 10.「よく気づいたね」
    11. 11.「あなたがいてくれて助かるよ」
    12. 12.「成長したね」「前よりできるようになったね」
    13. 13.「楽しそうだね」「嬉しそうだね」
    14. 14.「どうだった?」「教えて」
    15. 15.「そうだね」「うん、うん」
    16. 16.「挑戦したことがすごいね」
    17. 17.「困った時はいつでも相談してね」
    18. 18.「あなたの〇〇なところが好きだよ」
    19. 19.「ゆっくりでいいよ」
    20. 20.「生まれてきてくれてありがとう」
  4. 場面別!すぐに使える効果的なフレーズ集
    1. 朝の支度の場面
    2. 食事の場面
    3. 勉強・宿題の場面
    4. 遊びの場面
    5. 失敗した時の場面
    6. 泣いている時の場面
    7. 兄弟姉妹との関係の場面
    8. お手伝いの場面
    9. 寝る前の場面
  5. 年齢別の言葉がけのポイント
    1. 0〜2歳:安心感を育てる時期
    2. 3〜5歳:自我の芽生えと挑戦の時期
    3. 6〜8歳:社会性が育つ時期
    4. 9〜12歳:自己理解が深まる時期
    5. 13歳以上:自己確立の時期
  6. 言葉がけの効果を高める5つのコツ
    1. 1. アイコンタクトを取る
    2. 2. 具体的に伝える
    3. 3. タイミングを逃さない
    4. 4. 一貫性を持つ
    5. 5. 非言語コミュニケーションも大切に
  7. パパママ自身の自己肯定感も大切に
    1. 自分を認める
    2. 自分の頑張りを褒める
    3. パートナーと認め合う
    4. 完璧を求めない
    5. 自分の時間を持つ
  8. 自己肯定感を育てる日常の習慣
    1. 1. 毎日ハグをする
    2. 2. 一緒に食事をする
    3. 3. 寝る前の特別な時間を作る
    4. 4. 子どもの話をしっかり聞く
    5. 5. 失敗を笑い話にする
    6. 6. 家族会議を開く
    7. 7. 写真やビデオを一緒に見る
    8. 8. 感謝を伝え合う
  9. 自己肯定感チェックリスト
  10. こんな時はどうする?Q&A
    1. Q: 子どもが自分から「どうせ無理」「自分なんて」と言います。どうすればいいですか?
    2. Q: 兄弟姉妹で性格が違い、下の子の自己肯定感が低いようです。
    3. Q: 褒めすぎると、褒められないと動かない子になりませんか?
    4. Q: すでに自己肯定感が低くなってしまった子どもでも、今から改善できますか?
    5. Q: 厳しく育てることと自己肯定感を育てることは両立できますか?
  11. まとめ:言葉の力で子どもの未来を明るく

自己肯定感とは?子どもの人生を左右する重要な力

自己肯定感とは、「自分には価値がある」「自分は大切な存在だ」と思える感覚のことです。これは、子どもの人生において非常に重要な心の土台となります。自己肯定感が高い子どもは、新しいことに挑戦する意欲があり、失敗しても立ち直る力があり、他者との良好な関係を築くことができます。

一方、自己肯定感が低い子どもは、「自分はダメな人間だ」と思い込み、何事にも消極的になりがちです。失敗を過度に恐れて挑戦を避けたり、他人の評価ばかりを気にしたり、自分の意見を言えなくなったりします。また、自己肯定感の低さは、思春期以降の不登校やいじめ、メンタルヘルスの問題にもつながる可能性があります。

自己肯定感は、生まれつき決まっているものではありません。特に幼少期の親や周囲の大人との関わりによって大きく影響を受けます。中でも、日々の「言葉がけ」は自己肯定感の形成に極めて重要な役割を果たします。親が何気なく発する言葉が、子どもの心に深く刻まれ、その子の自己イメージを作り上げていくのです。

「そんなこともできないの?」「お兄ちゃんはできたのに」「ダメな子ね」といった否定的な言葉を日常的に浴びせられた子どもは、「自分はダメな人間だ」という自己イメージを持つようになります。逆に、「頑張ったね」「あなたならできるよ」「大好きだよ」といった肯定的な言葉をかけられて育った子どもは、「自分には価値がある」という感覚を持つことができます。

重要なのは、褒めればいいというものではないということです。むやみに褒めるだけでは、真の自己肯定感は育ちません。子どもの努力や過程を認め、存在そのものを肯定する言葉がけが必要なのです。また、失敗した時の言葉がけも重要です。失敗を責めるのではなく、挑戦したことを認め、次につながる言葉をかけることが大切です。

本記事では、子どもの自己肯定感を高める効果的な言葉がけと、逆に自己肯定感を下げてしまうNGワードをご紹介します。また、場面ごとの具体的なフレーズ集もお届けしますので、明日からの子育てにすぐに活かしていただけます。言葉の力で、お子さんの未来を明るく照らしていきましょう。

自己肯定感を下げるNGワード15選

まずは、親が無意識に使ってしまいがちな、子どもの自己肯定感を下げる言葉をご紹介します。これらの言葉は、親に悪気がなくても、子どもの心に深い傷を残す可能性があります。

1.「何度言ったら分かるの?」

この言葉は、子どもに「自分は理解力がない」「ダメな子だ」というメッセージを送ってしまいます。子どもは何度も言われることで、ますますできなくなり、悪循環に陥ります。子どもがなかなか理解できないのは、発達段階や理解の仕方の違いによるものです。

代わりに「もう一回一緒に確認しようか」「どうすれば覚えられるかな?」と、子どもと一緒に解決策を考える言葉がけが効果的です。

2.「そんなこともできないの?」

この言葉は、子どもの能力を否定し、自信を失わせます。「そんなこと」という表現は、その行動を軽視していることを示し、できない子どもを無能扱いしています。子どもにとっては難しいことでも、大人には簡単に見えることがあります。

「難しかったね。でも練習すればきっとできるようになるよ」と、挑戦を認め、成長の可能性を示す言葉に変えましょう。

3.「○○ちゃんはできるのに」「お兄ちゃんはできたのに」

他者との比較は、子どもの自己肯定感を最も傷つける言葉の一つです。子どもは「自分はあの子より劣っている」「親は自分を認めてくれない」と感じます。比較されることで、他者への嫉妬や競争心ばかりが育ち、本来の自分の成長に目を向けられなくなります。

一人ひとり得意なことも成長のペースも違います。「あなたは前よりこんなに成長したね」と、その子自身の成長に焦点を当てましょう。

4.「ダメな子ね」「悪い子ね」

子どもの行動ではなく、存在そのものを否定する言葉は絶対に避けるべきです。「ダメな子」「悪い子」というレッテルを貼られた子どもは、本当に自分がダメな人間だと信じ込んでしまいます。

行動を注意する時は、「それは危ないからやめようね」「お友達が悲しむからやめよう」と、行動に焦点を当て、なぜいけないのかを説明しましょう。

5.「もういい!」「勝手にしなさい!」

親が感情的になって突き放す言葉は、子どもに「自分は見捨てられた」という不安を与えます。愛情を確信できない子どもは、自己肯定感を持つことができません。親のイライラが子どもに向けられることで、子どもは「自分が悪い」と思い込みます。

イライラした時こそ、一度深呼吸して冷静になりましょう。「ママも疲れてるから、少し待ってね」と正直に伝える方が、子どもは理解できます。

6.「泣かないの!」「泣くんじゃない!」

子どもの感情を否定する言葉は、感情表現を抑圧させます。「泣いてはいけない」と言われ続けた子どもは、自分の感情を押し殺すようになり、感情のコントロールが難しくなります。特に男の子に「男の子なのに泣くな」と言うのは、ジェンダーの固定観念も植え付けてしまいます。

「悲しかったんだね」「痛かったね」と、まず感情を受け止めましょう。泣くことは悪いことではありません。

7.「早くしなさい!」

急かす言葉ばかりかけられると、子どもは常に焦りを感じるようになり、落ち着いて行動できなくなります。また、「自分は遅い」「自分はダメだ」という自己イメージを持つようになります。

時間に余裕を持つことで、急かす必要が減ります。また、「あと5分で出発だよ」と具体的に伝える方が、子どもは理解しやすくなります。

8.「どうしてできないの?」

この疑問形は、実際には答えを求めていません。子どもを責めるための言葉です。子どもは「できない理由」を探すのではなく、「自分はできない人間だ」と思い込むだけです。

「どうすればできるようになるかな?」と、未来に向けた建設的な問いかけに変えましょう。

9.「恥ずかしいからやめて」「みんなが見てるよ」

他者の目を気にすることを教える言葉は、子どもを他者評価依存にします。「人にどう思われるか」ばかりを気にする子どもになり、本当の自分を出せなくなります。

他者への迷惑が問題なら、「お友達が困るからやめようね」と、相手の気持ちに焦点を当てて説明しましょう。

10.「お金がかかるからダメ」

経済的な理由で断ることも時には必要ですが、この言葉を頻繁に使うと、子どもは「自分はお金をかける価値がない」と感じてしまいます。また、お金への不安を子どもに植え付けることにもなります。

「今は買えないけど、誕生日のプレゼントにしようか」「どうしても欲しいなら、お手伝いしてお小遣いを貯めてみる?」と、前向きな提案をしましょう。

11.「うるさい!黙って!」

子どもの声や存在を否定する言葉は、「自分は邪魔な存在だ」というメッセージを送ります。子どもは話を聞いてもらえないことで、コミュニケーション能力の発達も妨げられます。

「今は静かにしてほしいな。後でゆっくり聞くね」と、理由を説明し、後で必ず話を聞く約束をしましょう。

12.「これだからあなたは」

決めつけの言葉は、子どもに固定的なレッテルを貼ります。「これだからあなたはダメなんだ」「これだからあなたは困る」と言われ続けた子どもは、自分はそういう人間だと信じ込み、変わる努力をしなくなります。

一つの行動で子どもの全てを判断せず、その時の行動だけに焦点を当てて話をしましょう。

13.「普通は」「みんなは」

「普通」や「みんな」という言葉で子どもを枠にはめようとすると、子どもは「自分は普通じゃない」「みんなと違う自分はおかしい」と感じます。個性が否定され、画一化を強要される感覚を持ちます。

一人ひとり違って当然です。「あなたはあなたでいいんだよ」というメッセージを伝えましょう。

14.「どうせできないでしょ」

子どもの可能性を最初から否定する言葉は、挑戦する意欲を奪います。失敗を恐れる子、何事にも消極的な子になってしまいます。親が信じてくれなければ、子どもは自分を信じることができません。

「難しいかもしれないけど、挑戦してみよう」「ママは応援してるよ」と、可能性を信じるメッセージを送りましょう。

15.「もう知らない!」「勝手にして!」

突き放す言葉は、子どもに見捨てられ不安を与えます。愛情の条件付けは、「良い子でいないと愛されない」という思い込みを作り、ありのままの自分を受け入れられなくなります。

どんな時でも味方でいることを伝えましょう。「行動は困るけど、あなたのことは大好きだよ」と、存在は肯定することが大切です。

自己肯定感を高める効果的な言葉がけ20選

それでは、子どもの自己肯定感を育てる、効果的な言葉がけをご紹介します。これらの言葉を日常的に使うことで、子どもの心に「自分は価値がある」という感覚が育ちます。

1.「ありがとう」

子どもがお手伝いをした時、何かを渡してくれた時、些細なことでも「ありがとう」と伝えましょう。感謝されることで、子どもは「自分は役に立つ存在だ」「必要とされている」と感じます。親が子どもに感謝の気持ちを示すことは、子どもの自己肯定感を育てる最も簡単で効果的な方法です。

「お皿を運んでくれてありがとう。助かったよ」「おもちゃを片付けてくれてありがとう」など、具体的に何に感謝しているかを伝えると、より効果的です。

2.「大好きだよ」「愛してるよ」

無条件の愛情を言葉で伝えることは、自己肯定感の根幹を作ります。「何ができるから好き」ではなく、「存在そのものが大切」というメッセージです。日本では恥ずかしくてなかなか言えないかもしれませんが、子どもにとって親からの愛情表現は何よりの栄養です。

寝る前のハグと一緒に「大好きだよ」と伝える習慣を作ると、子どもは安心して眠りにつけます。

3.「よく頑張ったね」

結果ではなく、過程や努力を認める言葉です。テストの点数が悪くても、「頑張って勉強したね」と努力を認めることで、子どもは「結果がすべてではない」「頑張ることに意味がある」と学びます。これは、将来の挫折耐性にもつながります。

「最後まで諦めなかったね」「たくさん練習したね」など、具体的な頑張りを言葉にしましょう。

4.「失敗してもいいんだよ」

失敗を恐れない心を育てる言葉です。完璧主義は自己肯定感の敵です。失敗から学ぶことの大切さを伝え、挑戦することの価値を教えましょう。親自身も失敗談を話すことで、「完璧じゃなくていい」というメッセージが伝わります。

「失敗は成功のもとだよ」「次はどうすればうまくいくかな?」と、前向きな視点を示しましょう。

5.「どう思う?」「あなたの意見を聞かせて」

子どもの意見を尊重する言葉です。親が自分の意見に耳を傾けてくれることで、子どもは「自分の考えには価値がある」と感じます。たとえ子どもの意見が幼稚でも、まずはしっかり聞いて、「そういう考え方もあるね」と受け止めましょう。

家族で何かを決める時に、子どもの意見も取り入れる習慣を作ると、さらに効果的です。

6.「あなたならできるよ」

子どもの可能性を信じる言葉です。親が信じてくれることで、子どもは自分を信じる力を得ます。新しいことに挑戦する時、不安そうにしている時に、この言葉をかけてあげましょう。ただし、できなかった時にも否定せず、「惜しかったね。次はできるよ」と励ますことが大切です。

7.「ママ/パパも嬉しいよ」

子どもの成功や良い行動を、親も一緒に喜ぶ言葉です。共感されることで、喜びは倍増します。また、「自分の行動が親を喜ばせた」という経験は、自己効力感を育てます。

「あなたが頑張ってる姿を見ると、ママも元気が出るよ」など、子どもの存在や行動がポジティブな影響を与えていることを伝えましょう。

8.「すごいね!」「上手だね!」

子どもの達成を素直に褒める言葉です。ただし、何でもかんでも「すごい」と言うのではなく、本当にすごいと思った時に使いましょう。また、「何が」すごいのかを具体的に伝えることで、より効果的になります。

「この部分の色使いがすごく素敵だね」「こんなに高く積めたんだね、すごい!」など、具体性を持たせましょう。

9.「一緒にやってみよう」

子どもに寄り添う言葉です。一人でできない時、親が一緒にいてくれることは大きな安心感になります。「できないなら自分でやりなさい」ではなく、まずは一緒にやりながら、徐々に子どもが自立していけるようサポートしましょう。

「最初はママが手伝うから、慣れたら一人でやってみようか」と、段階的なサポートを示すのも良いでしょう。

10.「よく気づいたね」

子どもの観察力や気づきを認める言葉です。些細なことでも、子どもが何かに気づいて報告してきた時は、「よく見てたね」「すごい発見だね」と認めてあげましょう。自分の発見や気づきを認められることで、好奇心と観察力がさらに育ちます。

11.「あなたがいてくれて助かるよ」

存在価値を認める言葉です。何かができたからではなく、いてくれるだけで嬉しい、というメッセージを伝えます。「あなたがいるとママは幸せだよ」「あなたの笑顔を見ると元気が出るよ」など、存在そのものの価値を伝えましょう。

12.「成長したね」「前よりできるようになったね」

子ども自身の過去と比較して、成長を認める言葉です。他者と比べるのではなく、その子自身の成長に目を向けることで、子どもは自分のペースで成長すればいいと安心できます。

「去年はこれができなかったのに、今はできるようになったね」と、具体的な成長を指摘しましょう。

13.「楽しそうだね」「嬉しそうだね」

子どもの感情に共感する言葉です。ポジティブな感情を言語化して返すことで、子どもは自分の感情を理解し、表現する力が育ちます。また、自分の感情を親が理解してくれているという安心感も生まれます。

14.「どうだった?」「教えて」

子どもの経験や気持ちに興味を示す言葉です。保育園や学校から帰ってきた時、何かを経験した後に、「どうだった?」と聞いてあげましょう。話をしっかり聞くことで、子どもは「自分の経験は価値がある」と感じます。

忙しくても、手を止めて目を見て聞く時間を作ることが大切です。

15.「そうだね」「うん、うん」

子どもの話を肯定的に聞く相槌です。子どもが話している時に、スマホを見ながら適当に返事をするのではなく、しっかり聞いて共感する姿勢を示しましょう。話を聞いてもらえることで、子どもは自分の存在が認められていると感じます。

16.「挑戦したことがすごいね」

結果ではなく、挑戦したこと自体を評価する言葉です。失敗しても、「挑戦したこと自体が素晴らしい」というメッセージを伝えることで、子どもは失敗を恐れずに新しいことに挑戦できるようになります。

17.「困った時はいつでも相談してね」

いつでも味方でいることを伝える言葉です。子どもが困難に直面した時、親が支えてくれるという安心感があれば、子どもは安心して挑戦できます。ただし、すぐに解決してあげるのではなく、一緒に考える姿勢が大切です。

18.「あなたの〇〇なところが好きだよ」

子どもの具体的な長所を伝える言葉です。「優しいところ」「面白いところ」「頑張り屋さんなところ」など、子どもの個性や長所を言葉にして伝えることで、子どもは自分の良さを認識できます。

19.「ゆっくりでいいよ」

子どもを急かさず、そのペースを尊重する言葉です。一人ひとり成長のペースは違います。「ゆっくりでいい」と言われることで、子どもは焦らず、自分のペースで成長できます。

20.「生まれてきてくれてありがとう」

究極の肯定の言葉です。誕生日や特別な日に、この言葉を伝えることで、子どもは「自分は望まれて生まれてきた」「存在そのものに価値がある」と感じます。これ以上の自己肯定感を育てる言葉はありません。

場面別!すぐに使える効果的なフレーズ集

日常生活の様々な場面で、どんな言葉がけが効果的か、具体的なフレーズをご紹介します。

朝の支度の場面

❌「早くしなさい!遅刻するよ!」 ⭕「今日も一日楽しもうね。あと10分で出発だよ」

❌「何やってるの!」 ⭕「何か手伝えることある?」

❌「毎朝同じことで怒らせないで」 ⭕「今日もあなたと過ごせて嬉しいな」

朝は一日の始まりです。ポジティブな言葉で送り出すことで、子どもも前向きな気持ちで一日を始められます。

食事の場面

❌「好き嫌いしないの!」 ⭕「一口だけ挑戦してみる?」

❌「こぼさないで食べなさい!」 ⭕「上手にスプーンを使えるようになったね」

❌「残さず食べなさい」 ⭕「たくさん食べたね。大きくなるね」

食事は楽しい時間であるべきです。強制するのではなく、食べることの楽しさを伝えましょう。

勉強・宿題の場面

❌「こんな簡単な問題もできないの?」 ⭕「難しい問題だね。一緒に考えてみよう」

❌「もっと頑張りなさい」 ⭕「ここまでよく頑張ったね。休憩する?」

❌「○○ちゃんはもっとできるのに」 ⭕「前よりできることが増えたね」

勉強は強制するものではありません。学ぶことの楽しさを伝え、努力を認めることが大切です。

遊びの場面

❌「そんな遊び方じゃダメでしょ」 ⭕「面白い遊び方を考えたね」

❌「散らかさないで!」 ⭕「思いっきり遊べて楽しそうだね。後で一緒に片付けようね」

❌「うるさい!静かにして!」 ⭕「楽しそうだね。もう少し静かにできるかな?」

遊びは子どもの創造性を育てる大切な時間です。できるだけ自由に遊ばせてあげましょう。

失敗した時の場面

❌「だから言ったでしょ!」 ⭕「大丈夫。次はうまくいくよ」

❌「何やってるの!」 ⭕「失敗しちゃったね。どうすれば良かったかな?」

❌「もうやらせない!」 ⭕「失敗は成功のもと。次も挑戦してみよう」

失敗した時こそ、子どもは支えを必要としています。責めるのではなく、励ましましょう。

泣いている時の場面

❌「泣くんじゃない!」 ⭕「悲しかったんだね。泣いてもいいよ」

❌「そんなことで泣かないの」 ⭕「辛かったね。ゆっくり話してごらん」

❌「みっともない」 ⭕「悔しい気持ち、分かるよ」

感情を否定せず、受け止めることが大切です。

兄弟姉妹との関係の場面

❌「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい」 ⭕「我慢してくれてありがとう。でもあなたの気持ちも大事だよ」

❌「妹はできるのに」 ⭕「二人とも違う良さがあるね」

❌「仲良くしなさい!」 ⭕「喧嘩しちゃったね。どうすれば仲直りできるかな?」

兄弟姉妹でも一人ひとり違います。比較せず、それぞれの個性を認めましょう。

お手伝いの場面

❌「邪魔だからいい」 ⭕「手伝ってくれるの?嬉しいな!」

❌「もっとちゃんとして」 ⭕「ここまでできたね。すごい!」

❌「遅いからママがやる」 ⭕「ゆっくりでいいよ。丁寧にやってくれてありがとう」

お手伝いは、子どもの自己効力感を育てる絶好の機会です。

寝る前の場面

❌「早く寝なさい!」 ⭕「今日も一日頑張ったね。おやすみ」

❌「寝ないと明日起きられないよ!」 ⭕「今日楽しかったことは何?」

寝る前は一日を穏やかに締めくくる大切な時間です。愛情を伝えて眠りにつかせましょう。

年齢別の言葉がけのポイント

子どもの発達段階によって、効果的な言葉がけは変わります。年齢に応じたポイントを押さえましょう。

0〜2歳:安心感を育てる時期

この時期は、言葉の意味よりも、声のトーンや表情が重要です。優しい声で話しかけ、たくさんスキンシップを取りましょう。「大好きだよ」「かわいいね」「よしよし」など、愛情を伝える言葉を繰り返し使います。

また、赤ちゃんの行動を実況中継するように話しかけることも効果的です。「おもちゃを握ったね」「笑ったね」「歩いたね」など、赤ちゃんの行動を言葉にすることで、赤ちゃんは自分の行動が認められていると感じます。

泣いている時は、すぐに対応し、「大丈夫だよ」「ママがいるよ」と安心させましょう。この時期に十分な愛情を注がれることが、自己肯定感の土台となります。

3〜5歳:自我の芽生えと挑戦の時期

この時期は、「自分で!」という自立心が強くなります。できるだけ子どもの「やりたい」気持ちを尊重し、時間がかかっても見守りましょう。「自分でできたね」「頑張ったね」と、努力を認める言葉が効果的です。

イヤイヤ期や反抗期もありますが、「そうだよね、○○したかったんだよね」と共感を示しながら、ルールを伝えます。感情を言葉にして返してあげることで、感情のコントロールを学びます。

また、「どうする?」「どっちがいい?」と選択肢を与え、自分で決める経験を増やしましょう。小さな成功体験を積み重ねることが、自己肯定感を育てます。

6〜8歳:社会性が育つ時期

小学校に入り、友達関係や勉強など、新しい課題に直面する時期です。結果だけでなく、過程を認める言葉がけが重要になります。「頑張って勉強したね」「最後まで諦めなかったね」と、努力を評価しましょう。

友達とのトラブルがあった時は、頭ごなしに叱るのではなく、「何があったの?」と話を聞き、「あなたはどう思ったの?」と子どもの気持ちを尊重します。その上で、「相手はどう感じたかな?」と考えさせることで、共感力も育ちます。

この時期は他者と比較されることが増えますが、家庭では比較せず、その子自身の成長を認めることが大切です。

9〜12歳:自己理解が深まる時期

自分と他者を比較し、劣等感を抱きやすい時期です。「あなたにはあなたの良さがあるよ」と、個性を認める言葉がけが重要です。得意なことを見つけ、伸ばしていくことで、自信につながります。

思春期の入り口でもあり、親に反抗的になることもあります。しかし、反抗は自立の証です。「あなたの考えも分かるよ」と尊重しつつ、「でもこういう理由でこうしてほしい」と対等に話し合う姿勢が大切です。

また、失敗や挫折を経験する時期でもあります。「失敗から学べることもあるよ」「次はどうすればいいか一緒に考えよう」と、前向きなサポートをしましょう。

13歳以上:自己確立の時期

思春期真っ只中で、親の言葉を素直に受け入れない時期です。しかし、心の中では親の言葉を聞いています。押し付けではなく、「私はこう思うけど、あなたはどう思う?」と意見を尊重する姿勢が大切です。

一人の人間として対等に接し、「あなたを信頼しているよ」というメッセージを伝えましょう。過度な干渉は避け、困った時にはいつでも相談できる関係を保ちます。

「あなたならきっと大丈夫」と信じる姿勢が、子どもの自信につながります。

言葉がけの効果を高める5つのコツ

どんなに良い言葉でも、伝え方次第で効果は変わります。ここでは、言葉がけの効果を最大化するコツをご紹介します。

1. アイコンタクトを取る

言葉をかける時は、必ず子どもの目を見て話しましょう。スマホを見ながら、テレビを見ながらの言葉は、子どもの心には届きません。手を止め、子どもの方を向き、目を合わせることで、「あなたのことを大切に思っている」というメッセージが伝わります。

特に褒める時や大切なことを伝える時は、子どもと同じ目線になるようにしゃがんで話すと、より効果的です。

2. 具体的に伝える

「すごいね」「えらいね」だけでは、何がすごいのか、何がえらいのか、子どもには伝わりません。「ブロックをこんなに高く積めたんだね、すごい!」「お友達におもちゃを貸してあげられたね、優しいね」と、具体的に伝えましょう。

具体性があることで、子どもは何が良かったのかを理解し、次も同じ行動をしようとします。

3. タイミングを逃さない

良い行動をした時、すぐに褒めることが大切です。時間が経ってから「昨日のあれは良かったね」と言っても、子どもにはピンときません。その場で、すぐに、言葉にすることで、行動と言葉が結びつきます。

逆に、悪い行動を注意する時も、後から「さっきのあれはダメでしょ」ではなく、その場で伝えることが効果的です。

4. 一貫性を持つ

今日は褒めて、明日は同じことで叱る、というのは子どもを混乱させます。また、パパとママで言うことが違うのも問題です。家族で基本的な方針を共有し、一貫性のある言葉がけを心がけましょう。

ただし、一貫性とは「頑固」とは違います。状況に応じて柔軟に対応することも必要です。

5. 非言語コミュニケーションも大切に

言葉だけでなく、表情、声のトーン、体の触れ合いも重要です。笑顔で「大好きだよ」と言うのと、無表情で言うのでは、伝わり方が全く違います。温かい表情、優しい声、ハグや頭をなでるなどのスキンシップと一緒に言葉をかけることで、より深く伝わります。

パパママ自身の自己肯定感も大切に

子どもの自己肯定感を育てるためには、まず親自身の自己肯定感が健全であることが重要です。自己肯定感の低い親は、無意識のうちに子どもを否定したり、過度に期待したりしてしまうことがあります。

自分を認める

完璧な親である必要はありません。「今日は感情的に怒ってしまった」と反省することがあっても、「でも一生懸命子育てしている自分は素晴らしい」と認めてあげましょう。自分に優しくすることで、子どもにも優しくなれます。

自分の頑張りを褒める

毎日の育児、家事、仕事、本当にお疲れ様です。「今日もよく頑張った」と自分を褒めてあげてください。寝る前に、一日の良かったことを3つ思い出す習慣を作ると、自己肯定感が高まります。

パートナーと認め合う

夫婦でお互いの頑張りを認め合うことも大切です。「いつもありがとう」「あなたのおかげで助かってる」と伝え合うことで、お互いの自己肯定感が高まり、子どもにも良い影響を与えます。

完璧を求めない

育児書通りにいかなくても大丈夫。SNSの理想的な育児と比較する必要もありません。あなたはあなたのやり方で、十分に良い親です。自分を責めすぎず、「まあいいか」と思える心の余裕を持ちましょう。

自分の時間を持つ

自己肯定感を保つためには、自分自身を大切にする時間も必要です。趣味の時間、友達と会う時間、一人でリラックスする時間など、子育て以外の自分の時間を確保しましょう。罪悪感を持つ必要はありません。

自己肯定感を育てる日常の習慣

言葉がけだけでなく、日常生活の中での習慣も自己肯定感を育てます。

1. 毎日ハグをする

朝起きた時、保育園や学校に行く前、帰ってきた時、寝る前など、一日に何度もハグをしましょう。スキンシップは、言葉以上に「愛されている」というメッセージを伝えます。思春期になってハグを嫌がるようになっても、肩をポンと叩く、頭をなでるなど、何らかの触れ合いを続けましょう。

2. 一緒に食事をする

できるだけ家族で一緒に食事をする時間を作りましょう。食事中の会話は、コミュニケーションの大切な機会です。今日あった出来事を話し合い、お互いの話を聞くことで、子どもは「自分の話を聞いてもらえる」という安心感を得ます。

ただし、食事中に叱ったり、説教したりするのは避けましょう。食事は楽しい時間であるべきです。

3. 寝る前の特別な時間を作る

寝る前の10〜15分は、子どもとの特別な時間にしましょう。絵本を読む、今日の良かったことを話し合う、「大好きだよ」と伝えるなど、一日を穏やかに締めくくります。この時間が、子どもにとって一日で最も安心できる時間になります。

4. 子どもの話をしっかり聞く

忙しくても、子どもが話しかけてきた時は、手を止めて聞く時間を作りましょう。「後でね」ばかり言われる子どもは、「自分の話は重要じゃない」と感じてしまいます。難しい場合は、「今は手が離せないから、5分待ってね。その後ゆっくり聞くね」と約束し、必ず聞く時間を作りましょう。

5. 失敗を笑い話にする

家族で失敗談を笑い話として共有する習慣を作りましょう。「今日ママはこんな失敗しちゃった」と親が話すことで、子どもは「失敗しても大丈夫なんだ」と安心します。失敗を恥ずかしいこととしてではなく、笑える出来事として捉える文化を作ることが大切です。

6. 家族会議を開く

週に一度、家族で話し合う時間を作りましょう。子どもの意見も一人の家族として尊重し、家族のルールや予定を一緒に決めます。自分の意見が反映される経験は、自己効力感を育てます。

7. 写真やビデオを一緒に見る

子どもの小さい頃の写真やビデオを一緒に見ながら、「この時は○○だったね」「こんなに成長したね」と話すことで、子どもは自分の成長を実感できます。「生まれてきてくれて本当に嬉しかった」と伝えることも忘れずに。

8. 感謝を伝え合う

夕食時などに、「今日はありがとうと言いたいことある?」と、家族で感謝を伝え合う時間を作りましょう。小さなことでも、感謝されることで「自分は役に立っている」と感じられます。

自己肯定感チェックリスト

お子さんの自己肯定感がどれくらい育っているか、簡単にチェックしてみましょう。

□ 新しいことに積極的に挑戦する □ 失敗してもすぐに立ち直れる □ 自分の意見をはっきり言える □ 友達と良好な関係を築いている □ 「どうせ無理」「自分にはできない」と言わない □ 笑顔が多く、明るい □ 親に甘えることができる □ 困った時に助けを求められる □ 自分の長所を言える □ 他人と自分を比較しすぎない

多く当てはまるほど、自己肯定感が高い傾向にあります。ただし、これらは一時的な状態でもあり、環境やその時の気分によっても変わります。チェックリストに当てはまらないことがあっても、過度に心配する必要はありません。

大切なのは、日々の言葉がけと関わりの中で、少しずつ自己肯定感を育てていくことです。

こんな時はどうする?Q&A

Q: 子どもが自分から「どうせ無理」「自分なんて」と言います。どうすればいいですか?

A: まずはその気持ちに共感しましょう。「そう感じちゃうんだね」と受け止めた上で、「でもママ/パパはあなたならできると思うよ」と可能性を示します。また、過去の成功体験を思い出させ、「前は○○ができたよね。その時も最初は難しかったけど、できるようになったよね」と励ましましょう。

無理にポジティブにさせようとせず、ネガティブな気持ちも受け止めることが大切です。

Q: 兄弟姉妹で性格が違い、下の子の自己肯定感が低いようです。

A: 兄弟姉妹でも性格は違います。比較せず、一人ひとりの良さを認めることが大切です。下の子には下の子の良さがあります。「お兄ちゃんは○○が得意だけど、あなたは△△が得意だね」と、それぞれの個性を認めましょう。

また、下の子だけの特別な時間を作ることも効果的です。たまには下の子と二人きりで過ごす時間を作り、たっぷり愛情を注いであげましょう。

Q: 褒めすぎると、褒められないと動かない子になりませんか?

A: 褒め方が重要です。結果だけを褒めるのではなく、過程や努力を褒めましょう。また、「すごい」「えらい」という抽象的な褒め方ではなく、具体的に何が良かったかを伝えます。

さらに、外発的動機づけ(褒められるからやる)ではなく、内発的動機づけ(自分がやりたいからやる)を育てることが大切です。「やってみてどうだった?」「楽しかった?」と子ども自身の感想を聞くことで、内発的動機づけが育ちます。

Q: すでに自己肯定感が低くなってしまった子どもでも、今から改善できますか?

A: もちろん可能です。自己肯定感は何歳からでも育て直すことができます。今日から言葉がけを変え、子どもの良いところに目を向け、存在を肯定し続けることで、必ず変化が現れます。

ただし、すぐに結果を求めないことが大切です。長年かけて形成された自己イメージを変えるには時間がかかります。焦らず、コツコツと続けましょう。

Q: 厳しく育てることと自己肯定感を育てることは両立できますか?

A: 両立可能です。厳しさと愛情はセットです。ルールはしっかり守らせながらも、「あなたのことは大好きだよ」というメッセージを伝え続けることが大切です。

叱る時も、「行動はダメだけど、あなたという人間を否定しているわけではない」ということを伝えましょう。「これはダメだけど、あなたのことは大好きだよ」と、最後に愛情を伝えることを忘れずに。

まとめ:言葉の力で子どもの未来を明るく

言葉には大きな力があります。親の何気ない一言が、子どもの心に深く刻まれ、その子の人生を左右することもあります。否定的な言葉は子どもの心を傷つけ、自己肯定感を下げますが、肯定的な言葉は子どもの心を育て、自信を与えます。

完璧な親である必要はありません。時には感情的になって、NGワードを言ってしまうこともあるでしょう。大切なのは、間違いに気づいたら謝り、また前向きな言葉がけを続けることです。

「大好きだよ」「ありがとう」「頑張ったね」「あなたならできるよ」。これらのシンプルな言葉を、毎日子どもにかけてあげてください。そして、子どもの話をしっかり聞き、目を見て笑顔で接してあげてください。

自己肯定感の高い子どもは、どんな困難にも立ち向かう勇気を持ち、他者を思いやる優しさを持ち、自分らしく生きる力を持っています。今日からの言葉がけが、お子さんの明るい未来を作る第一歩となります。

子育ては長い旅です。一日一日、一言一言の積み重ねです。焦らず、楽しみながら、お子さんと一緒に成長していってください。あなたの愛情あふれる言葉が、お子さんの心の栄養となり、一生の宝物となることを願っています。

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